【診療トピックス】温シップと冷シップの使い分けについて

投稿日:2015年2月16日|カテゴリ:診療トピックス

「温湿布」と「冷湿布」そして「テープ剤」。
湿布はどれを使ったらよいのですか? という質問をよく受けます。

まず、答えは、「ご自身で好きな方(気持ち良いと感じる方)を貼ってください。」です。

理由は
どちらも温めているわけでも、冷やしているわけでもないからです。

 

「温湿布」にはトウガラシ成分のカプサイシンが配合されており、ヒリヒリ、ポカポカした感じを、また、「冷湿布」や「テープ剤」には、メントールが配合されており、スース―、ヒヤヒヤした感じを、といったふうに、「皮膚の感覚」に違いを出します。
どちらも、皮膚や筋肉の温度変化はないとされています。
この皮膚の感覚によって、脳が「痛みの感覚」を感じにくくすることを狙っているわけです。
ですから、ご自身で気持ち良いと感じる方を、貼ればよいということです。

 

医師が処方する「シップ」は、正式には「経皮吸収型 鎮痛・抗炎症剤」であり、薬剤です。
つまり、ケトプロフェン、ロキソプロフェン、インドメタシンなどといった、内服の消炎鎮痛剤と同じ成分の薬剤が、皮膚から局所に吸収し作用する働きがあります。
これは温湿布でも冷湿布でも同じことで、どちらも薬剤成分には大きな差はありません。
ただ、温湿布には、新しい第2世代と言われる消炎鎮痛剤の含まれたものが少なく、含まれる薬剤は時代の古いものが多いため、病院では冷湿布やテープ剤などがよく処方されます。

 

急性の(何かにぶつけた、激しい動きをしたため痛くなった)場合や捻挫などの外傷、炎症が有る場合には、冷やす方法が原則的にとられます。
冷やすためには、冷湿布ではなく、氷を入れた袋や、アイスノンで冷やすのがよいでしょう。

 

また、慢性の腰痛や肩こり、関節痛などは冷えると痛く、温めると楽であると感じる方も多いです。
その場合は、温湿布ではなく、使い捨てカイロなどで温めるのがよいでしょう。
もちろん前述のように、冷湿布やテープ剤を貼っても冷えることはないので、問題ありません。